紙カルテの運用からペーパーレスの運用へ
江東病院様は、1日当たり患者数平均700人、病床数315床、外来診察室20室を持つ大規模な病院で、スキャンビューア端末は約130台設置。「いざという時に、安心して頼れる病院を!」という地元の方々のの熱心なご要望に応え、1955年に創立されたそうです。地域を代表する総合病院として、「患者さんに親切で誠実な医療を提供する」を理念に、地域住民の健康増進を心掛けています。
導入時の課題 / 導入の背景
「これまで、診療科ごとの分冊スタイルで運用していましたが、各診療科の紙カルテスペースはいよいよ飽和状態で、さらに、病院の建替え計画で紙カルテの保管スペースがなくなることになりました。また、機能評価においてもマイナスになるなど、あらゆる要素において、紙カルテをコンピュータで一元管理しなければならない状況となりました。」(田村副院長)
選定ポイント / 導入の決め手
初めは電子カルテを検討したそうですが、以下の点についてどうしても解決することができなかったそうです。
- 全てのスタッフが同じレベルで操作できない(診療のスピードや質が犠牲になってしまう)
- 大きなコスト
- 紙カルテやその他の資料である紙媒体は結局なくならない
「様々な方法案を検討した結果、オーダリングとスキャンビューアを併用することで、紙カルテの運用とカルテをスキャンして一元管理をするという目的を実現しようと決断しました。」(田村副院長)
導入効果
「導入期には、紙カルテ以外も含めて様々な文書を洗い出したところ、約250種類もの文書が院内で運用されていることが判明しました。不要な伝票は廃止し、同一目的の文書は統一するなど、よりシンプル化した業務を再構築し、118種類に減らした状態で運用を開始しました。システム自体は簡単で導入しやすかったため、導入期の労力は、むしろこういった院内環境の整備にまわすことができて、結果的には一石二鳥になりました。」(田村副院長)
製品の感想や今後の展開・期待
間もなく、運用開始から6ヶ月程度経過するので、いよいよ紙カルテ棚を取り払う段階です。今後は、もっと統一化できる要素が残っているので、それに取り組んでいくことと、特定検診などの別部門も紙媒体をスキャンしてスキャンビューア化していくことで、さらにペーパーレス化と情報共有を進めていく方向です。