医師にも職員にも、患者様にもやさしい良いシステム
清澤眼科医院様は、繊細なセンスで小回りの利く町のクリニックと豊富な大型機材と人材を持つ大病院が連携することで、患者様が安心できる医療を提供します。
導入時の課題 / 導入の背景
開業から8年経った頃は紙カルテとレセプトコンピュータによる運用を行っていたそうですが、患者数が増えるにつれ紙カルテが院内のスペースを圧迫するようになり、また、カルテ管理に必要な業務も増えてきてしまっていたとのこと。「これ以上のカルテ庫の拡大は抑制したいが、従来の診療スタイルはあまり変更したくない。」という思いから、カルテビューアの導入を決定したと言います。
運用イメージ / システム構成
実際の診察の流れは以下の通りです。
1.受付
QR コード付きの診察券を患者さんから受け取り、バーコードリーダーにかざす。
- 本日使用するカルテが印刷されてくる。それらを検査室へ運ぶ。
2.検査
ORTが今回の検査指示を確認し、患者さんを診察室へ呼ぶ。
- iPad版カルテビューアで前回の視力を確認する。
- 測定結果は手元のカルテに記入し、完了。
3.診察
患者さんの名前を呼び患者様を診察室に招き入れる。
- 前回までのカルテや検査内容等をカルテビューアで閲覧し、所見や指示等をカルテにボールペンで書き込んでいく。
- 同時進行で診察室に同席している医療クラークが、レセプトコンピュータにコストを入力していく。
4.会計
- 会計スタッフはカルテファイルと印刷されてくる領収書、処方箋、医療費明細書を受け取る。
- 会計窓口で患者さんをお呼びし、会計を行う。カルテファイルをスキャン用ボックスに投入する。
- スキャン
- ボックスにたまったカルテはスキャン室にてまとめてスキャンを行う。カルテに印字されているQR コードにより、自動的に患者さん毎に書類が仕分けられる。
- スキャンしたカルテが正しく取り込まれているか、カルテビューアでチェックを行う。
5.電子認証
- スキャン後のカルテはタイムスタンプ+電子認証を取得する事により、破棄が可能。
- 院内保管用のボール箱に入れ一定期間保管し、その後溶解処理サービスを利用して処理を行っている。
導入効果
当初、スタッフの間ではパソコンでの操作が増える事について懸念されていましたが、システムを導入してみると、思ったよりも効果が得られる点が多かったようです。
スタッフの声
「紙カルテの増加に伴って、カルテ棚を複数個所に設置するようになり、カルテがすぐに見つからないというトラブルに悩まされていました。『カルテが見つからず患者様を待たせてしまうかもしれない』というストレスも大きくなってきていましたが、システム導入後、この問題は完全に無くなりました。また、電話での問い合わせについてもすぐにカルテを確認できるため、スムーズに対応できるようになりました。」
「不安だったパソコンの操作は思った以上に簡単だった。紙カルテのようにページをめくる必要がなく、書類毎に分類されたデータの閲覧が可能なので 仕事の効率が上がったと思う。」
「複数の端末から同時に同一患者のカルテの閲覧が可能なため、「カルテを先生が使っているから参照できない」という状況が無くなった。」
「レセプトのチェックは、今までと変わりなく基本的にレセプトコンピュータ上で行うが請求内容との照らし合わせを画面上のカルテで行えるようになったので、以前より便利になった。」
また、膨大な数の紙カルテが収納されていたカルテ庫は、カルテビューア導入後しばらくして検査室へと生まれ変わったそうです。
製品の感想や今後の展開・期待
「私たちは、カルテを電子化したいわけではなく、カルテ庫をなくして素早い対応ができるアクセスが欲しいのです。電子カルテに医師が向かうと、患者様は疎外感をもちます。事務員をカルテが書ける医療秘書に育てるのも容易ではありません。このシステムは医師にも職員にも、患者様にもやさしい良いシステム。特に、私のような中高年の医師には導入しやすいと言えるでしょう。」(清澤院長)